おはようございます。今日は、有機栽培全体について感じることを書きます。
本当にとりとめもない長文なんで、時間のない人は読み飛ばしてください。
※写真は去年の国際バラとガーデニングショー 木村氏のニンファです。
「バラ栽培といえば農薬使いまくり。」
これが10年ちょっと前の常識でした。私は12年ちょっと前に今の家を建てて、庭にバラを植えたいなと思っていたのですが・・・
やっぱり農薬って抵抗あるわけです。
それが、ボチボチ強い品種が出てきて、無農薬でバラ栽培をやりましょうという本も出てきたりして。
じゃあ、やってみるかと始めました。やっぱり美しい写真見ていると育てたくなりますよね。しかも品種がすごく多くて。
ですが、無農薬でバラを育てるといっても、具体的な栽培方法を書いた本なんてないわけですよ。あっても、むちゃくちゃ
普通の本は、農薬使うの前提で、いろいろ書かているし。
仕方ないので我流で、これでいいかな?って感じで。品種選びも「これキレイだね」ってだけで買ったりして。今なら絶対に買わない弱い品種だったりして。
なので最初はボロボロでした。やっていることは、ニームオイル(粗悪品)をかけたり、土も自分でブレンドしたり。夏には黒星病でツンツルテンみたいな。今見たら目も当てられないですね。
そんなとき、バラの家のブログで木村氏が色々基本的な教えてくれて、今使っているローズニームとかも開発してくれて、品種についてもいろいろ教えていただき、まあまあまともになりました。
もともと無農薬でのバラ栽培が目標だったので、頑固に無農薬で、そこそこの咲き具合。本人的には全く納得いかないレベル。
そんなとき待望の本が出たんです。
小竹幸子氏 「無農薬でバラ庭を」
無農薬でバラ庭を 米ぬかオーガニック12カ月 [ 小竹幸子 ]
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そっか~。米ぬかでオーガニック栽培すればいいんだ!って
目からウロコ。感動しました。
結局、有用微生物が自然界にたくさん存在していて(麹菌、酵母菌だったり納豆菌だったり)、 それをうまく活用すれば、バラは強くなるし、良い花を咲かせる。
だけど、虫については「手で取る(別名 テデトール)」で農薬使うなという。
アブラムシはテントウムシが食べてくれるし、農薬使うと、自然界の秩序が壊れて、良くない!みたいな。
でもね~。我が家のような巨大ツルバラの家はテデトールなんて不可能だし。確かにテントウムシはたくさんいるけど、アブラムシだらけだし。スリップスもバラゾウムシもどんどん花をだめにするし。・・・・
なので、正直、全部筆者の言う通りにやりますとは、なかなか言えない。だけどオーガニックに対する考えは、さすがと思って、今でも時々読んでいます。米ぬかは今でもかなり使っています。
そんなときに事件が起こりました。小竹さんの本の通りに、ボカシ肥料を作って、バラの鉢に混ぜたら、鉢バラが、ほとんど枯れてしまったのです。
おそらく、ボカシ肥料が未成熟で、それが根に触れたことで、枯れたのだと思います。
そのショックは計り知れなく大きく、それまで4年近く注いだエネルギーが否定されたような。オリジナルで頑張るなんてアホのやることやって。
そこから数年は残った数鉢と地植えのバラを適当に手入れするだけでした。
情熱も、ほとんどなくなって。新しい品種も買わなくなりました。
なのですが3年前ぐらいだったか、隣人のおばあちゃんが老人ホームに入ると入れ替わりに若い夫婦が新しい家たてて引っ越してきて。
うちのアンジェラやウィンチェスターオブカシードラルをすごく褒めてくれて、また頑張ろうかなという気持ちになりました。
うちは道から奥まったところにあって、家族は私のバラを全然褒めてくれないので(鬼嫁なんで)、結局育てても、あまり見てくれていなかったんですね。
そこに見てくれて褒めてくれる人が登場したわけです。
再度、まじめにやるにあたって、農薬のことを色々研究しました。
結果的に、消毒剤は、あまり毒性はなく、寧ろバラの健康管理のために使った方が良いことがわかりました。
ですが殺虫剤には、正直やばいものもあります。
例えば蚊取り線香にも含まれるピレスロイド系は、虫の神経をおかす神経毒です。
こういうものを空中に散布したくないですね。そもそも近所の手前、風にふかれて毒性があるものが流れるのも困ります。
そして農薬の中には、中身がデンプンで。アブラムシを窒息させるとか。人間には無害のものも、たくさん、あります。
結論的には、消毒はしっかりやって殺虫剤は迷惑かけないように慎重に。という感じでした。特に消毒の農薬をしっかり調べて、実際に食べるものに使われていて、規定回数も決められているものばかりなので安心して使えます。
昔は、やばい農薬が横行していて、実際に農家の方が重度の薬害になったことが多かったようです。ハウスで気を失うとか。最近は安全の目が厳しく、農水省もかなり安全性の目から評価しているようです。
知らないと、「なんか農薬って怖いよね~」「オーガニックしか食べない」とか。
ちょっとでも有害な成分を見つけると、それを飲み続けると、こんな怖いことになるとか。⇒いや飲み続けないから。
逆に、こうして使用する側にたって勉強してみると見えてくる世界が変わってくるものです。私が今使っている農薬類は、おそらく人体に大きな影響はないだろうという範囲で使っています。
こうして、必要最低限の農薬を使うようになりましたが、やはり使用量は必要最低限にしたいものです。
農薬を必要最低限にするのが、有機農法で植物を超健康にすることなのです。
バラでよくかかる病気に「ウドンコ病」と「黒星病」がありますが、どちらも人間で言えば風邪みたいなものなのです。
健康体であれば、そもそもかかりにくいわけです
そのためのオーガニック栽培となります。
かといって小竹さんの本のようなことは気が遠くなるほど手数がかかります。
シンプルで有効なオーガニック栽培ということでいきついたのが
えひめAIと光合成細菌なのです。
えひめAIは低コストで、乳酸菌、納豆菌、酵母菌の液体を作ったものです。
光合成細菌は、もともと田んぼの水の中にいる土着菌です。
田んぼを知っている人なら、水田で独特の臭いを感じていたことだと。
ちょっとヘドロのような。あれが光合成細菌の匂いです。
その菌達が、有機物と反応することで、植物にとってご馳走となるアミノ酸を出して、土をフカフカにしてくれるわけです。それが化成肥料に頼るよりも遥かに良いことが下の本を読むとわかるし。
化成肥料に頼って、どんどん収量が落ちてきた農家が光合成細菌を使うことでよみがえっているわけです。
ですから、えひめAI(酵母菌+納豆菌+乳酸菌)や、土着菌である光合成細菌に有機物を発酵させてできたアミノ酸が、(効率的だと信じて)人間様が作り出した化成肥料をはるかに凌駕する結果を出し、しかもコスト削減になるという皮肉な結果となったわけです。
ひと昔前まではオーガニック栽培というと、有機物を上げるだけで、どんなに病気になっても虫に食われても破産しかけても我慢するだけだったのが。
有用菌を爆発的に増やして、発酵を超スピード行って元気にする方法となったのです。
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それと小竹さんの本で紹介されている好気性のボカシ肥料 は失敗のリスクが高いので、嫌気性のボカシ肥料を私はチャレンジし、簡単であることを確認しました。
で、こうやってオーガニックで元気に育てると、病気になりにくく、害虫にも強くなりますので、結果的に農薬は少なくてすむわけです。
ですが、例えば丈夫な子供でも、時として病気になります。そんなときに、薬は毒だからといって、お医者さんに連れて行かない親はいないとはいいませんが、普通はありえないでしょう。
バラも同じだと思うのです。最低限の農薬は必要なんだと思います。
色々と迷走した上で、今の栽培法にいきつきました。めちゃ樹勢が弱い品種でなければ、私の真似して、そこそこ良い結果が出ると思います(もちろん、お日様に当てて、適切な水やりが前提ですが)。そう実感していただけるように、少しでも多くの人が美しいバラの栽培を楽しめるように頑張ります。
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