今頃気が付いたのですが、イングリッシュローズの創始者、David Austin氏がお亡くなりになったことを知りました。
ご冥福をお祈りしつつ、その偉大な功績をご紹介します。
当ブログは初心者でも簡単にバラを楽しめるように、品種選定から、管理方法まで以下のサイトにまとめてあります。是非いろいろ見ていってください。
①David Austin氏について
2018年12月19日にアナウンスが流れていました。享年92才でした。
私が10年ちょっと前にバラに興味を持ったころ国際バラとガーデニングショウで見たクイーンオブスウェーデンは、本当に心惹かれるものでした。
花屋さんでは見たことない淡いピンクで柔らかな感じ。桜のようなピンク色。
こういうバラもあるのか?
すぐに衝動買いしたのを覚えています。
David Austinが若い頃は、ハイブリッドティーが全盛の時代でした。バラはとにかく美しさが求められ、太い枝の頂点にでっかい美しい花が咲くタイプです。
それは日本の菊と似たようなものでした。
耐病性もそっちのけで、とにかく美しさを求めていたので、農薬の使用がかかせず。
そしてバラが咲いている庭は、自然に溶け込むというよりは、どこか人工的な感じがする花だけが目立つバラだったのです。
Ausitinのパートナーであるグラハム・トーマス(1909年生まれ)は、当時誰も見向きもしなかったオールドローズの研究家でありました。
彼のコレクションは非常に多岐にわたっていたようです。
そして、Ausitinはグラハムトーマスのオールドローズを、当時のHTに交配させることで、野生的にもかかわらず、モダンローズの美しさを兼ね備えたイングリッシュローズを確立したのです。そしてオールドローズは基本的に一季咲きですが、イングリシュローズの多くは四季咲きとなっています。
そのデビューは1961年 「コンスタンス・スプライ」という品種でした。
そして1983年「グラハム・トーマス」「メアリー・ローズ」で世界的な名声を手に入れました。
その期間本当に長い育種の歩みを感じますね。
村上先生のお話によると、 20世紀後半に、イングリッシュローズが日本に入ってきたとき、ナーセリーは混乱したと聞きます。ブッシュというカテゴリーが存在しなくて、どう育てていいかわからない。そしてイギリスと気候が違うためにツル化や大型化してしまうという問題もありました。
木村氏はイングリッシュローズが入ってきたとき、「こんなのはバラじゃない」と言っていたそうです。(のちに、信頼している方から「これはこれでありなんじゃないか」と言われて受け入れたそうです)。
オールドローズと交配しまくっている木村氏の今からは想像つかないですよね。
それぐらいイングリッシュローズはバラ界の革命的な存在だったと言えます。
そしてイングリッシュローズは今でこそ耐病性は、まあまあ強いという評価ですが、13年前ぐらいの品種だと間違いなく高いレベルの耐病性を保っていました。
というより、他のナーセーリーが無農薬栽培の流れからオールドローズの交配を取り入れた結果、最近の品種は耐病性が強いものが販売されるようになったのです。
その先駆的な存在は間違いなくイングリッシュローズの功績だと言えると思うのです。
私がバラを育てるころにはイングリッシュローズはかなり広まっていたので、そういう自然に溶け込んだ形のバラが当たり前になっていますけど、あらためてDavid Austin氏の足跡をたどると、私たちがバラ栽培を楽しんでいられるのも存在なくしてありえないことがわかります。
②おすすめ書籍
そんなイングリッシュローズの魅力を存分に理解できる書籍をオススメします。
新品買っても、バラ好きなら絶対に満足の名著です。
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